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高森明勅
2015.7.30 18:24

自衛隊、海外で武器を使いたい放題

安保関連法案に信じがたい重大欠陥。

自衛隊が海外に派遣された場合、武器を不正に使用しても、
何ら罰する規定がない!

29日、無所属の水野賢一参院議員の質問に
中谷防衛大臣がはっきり答えた

「武器の不正使用につきましては国外犯処罰規定がないために、
国外で行われた行為については罰則の適用がございません」(!)と。

これに水野氏は重ねて質問。

海外で自衛隊が勝手に武器を使用したら思わぬ戦争に
発展してしま
う。
勝手に武器を使用しても何の罪にも問われないというのは、
いいのか」

中谷大臣の答え。

「自衛隊法の罰則のあり方等については、
今般の法制とは別途不断の検討を行っていくべきものと考えている
(!)。

あり得ない大チョンボだろう。

武器携行の自衛隊を海外でより広範に活動させる
法案を国会に提出
しながら、武器の不正使用を阻止する
法的な手当てが皆無とは!

当たり前だが、法制度というのは、
最悪の場合にもきちん対処できなければならない。

にも拘らず、「別途不断の検討を行っていくべき」とは!

どこまで平和ボケなのか。

こんな欠陥法案を本当に成立させる気か?

どう考えても最低限、
新たに罰則規定を盛り込んでからやり直すのが当然だろう。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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